雪の日の話
たもつ
雪の白い日
音のない足跡
市街地の中心に
常設された景色の中で
瞬きは行き場を
失っていく
人が人である
その隙間に
転がっている
肋骨の断片の表層に
季節外れの
浮腫みが落ちて
スクランブル交差点の
人混みに揉まれ
泣いている子供が
この世界で認められた
唯一の神様
自由詩
雪の日の話
Copyright
たもつ
2025-11-14 05:27:12