コーティ
中庸くん

夢を多くみるひとはペルソナをかかえて生きているとも聴く。祭り太鼓の音が現代風に詩を装う。ぼくは恋をしていたのか。不明の気持ちであの子の行方を探す日々。この街に越してはじめてのように愛されることを信じられた。

あの子の可憐な腕まくらに親からの加虐のティータイムが薄れてゆくような気がした。

おやつをあげるから殴らせてくれ、とは誰もいわない。ターゲットを決めて撃つ弾丸としての嫌いのカケラのひとつふたつ。お腹のなかにも残らない傷がこころを蝕むようなこと。

秋の祭り太鼓を商店街で聴いたよ。迫りくる練り歩く玉手箱をひらいたときには半年が過ぎていた。無様なだけでいいからさ、最後に抱いて欲しかった。

親しみだけのハグなのだ。ぼくが怖い? ぼくはそのことがすこしもよくわからない。

あの子から学んだ言の葉のひとつひとつに個人的なメッセージを書き殴りたい。鬱うつ撃つ。瞳の暗い光りがあの子の詩のもち味だとぼくは信じてすらいない。

どうしてひとは暗がりに逃げこみたくなるのだろう。楽しいことをすこしも隠せないぼくのことがきっと嫌になっちゃったのだ!

はは、っていって、あの子のおかあさんの運転する車に乗るあの子の過激な黄昏を見送った。失恋って、ふたりで聴く和太鼓なのだよ。

どどんと花びら打ちあがります。今宵は日照りのような太陽。夜の浜辺で打ちひしがれたあの子の愛のなきがらを打ちあげられたぼくがみる。みおろすたびにあの子がいた無様なだけのUFO.

あの子はぼくの脳にいたのか,「たったひとつの冴えたやりかた」あの子の名前はコーティ。




11/11

ただの自閉症だからって、ひたすらに愛を訴えることもない。振り切るために書き殴る掻っ切るように紙の本をざくざくと読む。日常的にぼくはあの子を必要としていないことは事実だ。諦めきれねぇよ、あの子の光り!

打たれたような暗がりへと押しこむほうが楽だから鬱なのだろう。ちい。小鳥の鳴かない朝みてぇなやつだなぁ。あの子の朝をついばんでぼくは今日も光りを吸う。

ここまでお読みいただき有難うございます。一人称は不具の人間ですが、狂いきれないほどのまともさがもち味です。詩に嘘はつきません。

しばらくこだわりの症状とたたかう必要性があり、勝手ながら、ぼくの浄化聖戦を見守っていただけますこと朝の祈りとともにこの場所へとお願いいたします。おはようございます。


自由詩 コーティ Copyright 中庸くん 2025-11-11 07:57:16
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