波打ち際の午後
りぃ

荒れ狂う波のように
激しい彼女が

今日は一言も発さずに
まつ毛を伏せた

この恐ろしくも静かな時間のどこに
荒波が潜むのか
鼓動は脈打ち
浅い息を繰り返す

瞳に宿る粒の気配が
激しく落ち着かなくさせて

息を吸うようにしてから
その静寂をゆるりと壊した

休日の、午後だった。


自由詩 波打ち際の午後 Copyright りぃ 2025-11-10 06:36:08
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