研ぐ
りつ
今のお米は汚れてないから
研ぎすぎると旨味が流れる
昔は精米技術が未熟で
糠が米に残っているから
水が澄むまで研がないといけなかった
米を研ぐように
感覚を研ぐ
お腹が空いてない時は
飢えるのを待つ
現代人は感覚が麻痺していると思う
飽食の時代
お腹がぺこぺこにもならない
何かを渇望することが
いちばん近道だ
肉食獣は飢えるまで狩りをしない
ことばを望む
相応しいことばを
ぴったり来ることばを
お米を丁度良い研ぎ加減にするように
玉ねぎの外皮を剥くように
ことばの汚れだけを落とすように
相応しく
研ぐ