宙宇の石っころ
ひだかたけし
戻っていきながら進んでいく
今をみれば百一歳の石っころへ硬化し
見ず知らずの人に蹴飛ばされては
しなやかに躍動する天空の放物線なし
人生に水を愛情を捧げ遣りながら
青く濃くなる天空の海に自らを注ぎ込み
与えられ与え続け幾重にも
積み重ね来たこの意識の
輝き煌めく響き光
迎えにいって
深く深く沈んで
高く高く飛んで
手足を伸ばし続け
すっと掴まえられて
初めて迎えられて
向こう遥かから
射し込む木霊の光彩たち
前方へと受け継ぎ更に煌めかせ
与えられ与える意識の私の
戻っていきなから進んで生く
ずっこけてはすっこ抜け
突き抜けていく 、
何れ叶うかし宙宇の周縁へ
この石っころの真っ二つに割れる迄