書けない日には
桜 歩美

何も書けない日には
君の写真を見てみよう
別にもう二度と会えないわけではないのに
涙が出るのは何故?

大切に育てて来たら
最後は遠いところに飛んでいく
そうなった君が
素晴らしい事は知っている

それでも母はまだまだ
君から心が離れられません
そんな気持ちさえ
君の自立を邪魔しているのではないかと
時折心配する母です

でも君はちゃんと大人になっていて
たまに帰省しては
「昨日まで1週間出張で参ったよ
お母さん元気だったか?」
なんて言うようになっていて驚く

あぁ子が巣立つまでの時間の
なんと短いことよ
幼い頃は必死過ぎて
早く無事に大きくなってと願った事を
今になると
もっとゆっくり育っていいんだよと
言えるなら言いたくなる

元気で生きていてくれたらそれでいい
母にとって
それが何より幸せです

また時々顔を見せてくれるのを
母は心から待っています
信頼出来る友達とのキャンプの話
仕事の大変さ
友達が結婚していてびっくりした話
なんでも聞かせて下さい


自由詩 書けない日には Copyright 桜 歩美 2025-10-01 17:44:32
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