ある希望
こしごえ

帰って来た 私は
ここに
果てしない
終りを待つために。
苦しくても

はるか昔に
亡くなった星の
光が今
人知れず
途切れて
息絶えた
思い出を
なぜか
思い出している私は
終わる時を楽しみにしながら。
終わらなければならなかった
星の歌は
宇宙の魂に解けて
他の星々の光をとおし
語り掛けて来る
「いいも悪いも
 これも運命
 運命であるから自由だと
 天は言っている そうして
 善く生きたい私」
すると
青空になる
おだやかな
あのひとのまなざしは
遠い
宙を
みつめる
私の
いのち




 ※ 初出 2025.09.30 日本WEB詩人会


自由詩 ある希望 Copyright こしごえ 2025-09-30 05:55:13
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