「氷入りのグラスの水割りを君の顔に」
ジム・プリマス

ビル・エヴァンスの

あなたと夜と音楽とが

鳴っている

タイト目の録音だ

仕事に行くときに

車の中で缶コーヒーを飲みながら

いつも聴いていた曲だ

こいつを聞いていると

精神が少しシャンとする

煙草に火をつけて

目の前の現実に

焦点を合わせる

夏の終わりの午後

俺は厚かましく

君の心のドアをノックする

氷入りのグラスの水割りを

君の顔にかけてやろう

目を覚ませと

白日の神隠し




自由詩 「氷入りのグラスの水割りを君の顔に」 Copyright ジム・プリマス 2025-09-11 16:20:27
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