グラフ化される こころのなか それは まるで心電図のよう きのうであったものが 季節の符号に置き換えられてゆく ひと、おしながされてゆく ぼくはしあわせでした 遠い 高原の樹にもたれて 草木のそよぐ風に靡かれていた 遠い、記憶のなかで 大気の、揺らぐおとを聴いていた ゆれる 音がきこえる かつて視えていたものが いまでもはっきりとみえる 遠い 土地にいた つよい あめもかぜもつちのねも とても とてもきれいだった あたたかな風に、吹かれていた