問わず語り(6)
降墨睨白島(furusumi geihakutou)

よく、暗い詩を書くと『なんかあった?』などと心配される。詩は私自身のことを書いたものだと、近しい人ほど思うようで。近しい人からすれば、友人とか兄とかまたは恋人などの私の社会的な立場や役割が大きいので客観的に詩を書いている私という制作者は目に入りにくいのだ。だから、たとえば可愛い詩を書いたとして私が可愛いかというとそうではない。また、可愛いものが特段好きというわけでもない。時には可愛いモノを書こうと思って書く。たまには女性の立場(なれるかどうかは別として)で書いてみようと思って書く。もっというと嘘を、或いは虚々実々で書くこともある。だから、詩の批評や感想を書くときもそのあたりに気を使うことが多い。自分というものがあるので、それを思うとなかなか批評めいたことが書けず、だいたいは感想に終わってしまう。批評とかよりも稚拙になってしまう、私の感想を付した作品、作者の皆さんにはかたじけない。フラットに詩を読んで、フラットに感想を述べる。どうやらそれが私のスタイルのようである。


散文(批評随筆小説等) 問わず語り(6) Copyright 降墨睨白島(furusumi geihakutou) 2025-09-05 21:58:02
notebook Home