メモⅱ(夜、朝、昼)
道草次郎

「夜」

それは
くらくて
おちつく

それは
しずかで
ひかえめ

つねに
はんぶんが
そうで
もうはんぶんも
どこか
こがれている
その
はんぶんに

その
よさをしらない
しんかいぎょ

おまえと
なぜか
はなしがしてみたい


「朝」

ひからないひかりが
めしいた人にあるように
おまえもまた
ふたたびうまれこぼれ落ちる者への
うつわ
かぐわしいでもなく
しずくのようでもない
ただ
やってきて
そっとつれてゆく
鼓動


「昼」

おまえについては
夜と朝とにたずねねばなるまい
おまえの尻尾
それを踏みつけるのは
コバルトブルーの
古代思想だ



自由詩 メモⅱ(夜、朝、昼) Copyright 道草次郎 2025-08-26 06:08:49
notebook Home