夏休み
たもつ
朝方、目が覚めて
右手に話しかける
右手が最初に
目に入ったから
次に左手に話しかける
左手は黙って聞いている
右手も隣でじっと聞いている
手には耳が無いから
僕の耳で聞いている
僕の口を使えば
会話もできるけれど
それはさすがに
寂しすぎる一人遊びだ
と、右足が言う
左足はまだシーツの
冷たい所を探している
自由詩
夏休み
Copyright
たもつ
2025-08-20 06:53:45