季節はサンドイッチのように
トビラ
どれほど空が抜けるように青くても
君は優しく微笑んでくれたけど、僕は
いまだ精米されていない人々を見て
階段の上の方
ポケットに手を入れて
にやにや笑っていた
本当はもうどうしようもなく
玉子は固くなっていて
でも、玉子を電子レンジで爆発させるような
初心な素人だって知られたくなくて
糞山の王
中指を立て
卑猥に動かしていたら
性感帯に触れられているんだって
示せるような気になって
本当は好きな人の目も
まともに見れないくらい
皮をかぶっていたのにね
それはどこの誰の話?
どうしようもないくらいに
行き詰まりでしかない
ジュデッカに
天国への梯子を探す話
ハムに巻かれて
ベロベロになった体は
最低賃金にも届かない
工場で出来た山崎製パンだよ
マヨネーズを舐めるのだって上手になって
顔芸の一つや二つもしこんで
「芸術とは大量生産だ」
海老せんべいにだって逃げて
喉が渇いて涙が落ちた
憲法で保証された
健康で文化的な最低限度の生活
気持ち悪くても食べて
食べて食べ続けて
吐いて吐いて掃いて掃き続けた
糞山の王
レタスって、こんなにも青いのか
青空の下で採れた野菜は
新鮮でみずみずしい
清められた食材の味がした
青虫にも届くほどに
おっぱいに触れたかった
それは法的にも倫理的にも遠くて
僕の前にフリーおっぱいは来なくて
虚空をなでて
それでも氣づいたらいつも
腕のなかであやされている
それはやっぱり本当だったから
雪のなかで一人うずくまって
羽化の日を待てた
今は思うんだ
あわてなくても大丈夫だって
日々の営みの生活の果てに
いくつかのサンドイッチができて
聖書くらいに厚いものになって
レシピを刷新できたはずだから
あとはただ満腹感のなか
よだれをたらして
夢のなかを生きたらいい
後輩ちゃんたちががんばってくれているから
今はただ次の朝まで
夢のなかを生きていたらいい