溢影(イツカケ)
あらい
水滴が、いた
密と疎の成熟を強く支え
きゅっとゆるむ
ゆうまぐれをくずした
罫線はぢくかな
はつぎわにきくが、綾なすしづくは
とじた後にも、しんかしかいの端に
のぼるようなものぶったへこみ
ほら あついそでぬけた ひとでなし
かかえて。奇形魚へ と奥らかたまる
舗装のくぼみで うわばみを あたたる
抜けみちでくちずさむ風信子
がいろしくひとかけか 折りかされ
骨はねば、そらぞらシィからあまる返事は
暴力がそがれて 薄紙につまれた皮脂に
かすみそうと名乗ったさびしれた季節に
しわくちゃのひかりのよりもはやはやく
隠せず眠る どちらでもない、まいどもさ
にじかくが乾くまえの泣きまねのまで
にじみはらんだひとつたうたゆ
かたまりかけた体温 または夢の先走り
しずかな息継ぎは ス、と撫でてく
うつむいて ポケットに残る
まだそこにいてもいい
からむ喉の
わたしは一輪挿し
痩せた
いちゃくっまったじこのむけがら
ういた貴方の名は そぼそどれ鍵盤のdoに
ひとつもちぎれずにざしただけ
ふくみたへ広告塔に黙ってったあかり。
はいごとはられたもののけのよの一かけて
みっつ舌の おくのほうには、あぁ亡命者
やわらかいがんの浮き彫りとなって
廃ビルまでに異國がってる照り返しの、あわわ
やさしさの あけぼの ものれるかんきこうに
水深している。いちど冷やして観察する
カップアンドソーサーに触れないで
CRATERをくちにふくんで
ここにたとえば:”存在”を妄想する
象られることへの
香りだけを連れてくることだ
うすらひに棲んでるまばたきゎ
とにちっててりばかりのほうしゑ
どぉ、ろ過しきれなゐせいしかくもひ