紙になった自称詩
花形新次

自称詩が紙になったら
紙が可哀想だ
ウンコみたいな自称詩を
塗りつけられて

トイレットペーパーなら
ウンコが終われば
誰の目にも触れられずに
流されて綺麗さっぱり
なくなるけれど

自称詩を背負わされた紙は
いつまでもいつまでも
自称詩紙のまま
生き続けなければならない

そして
その恥ずかしい姿を
晒されたりするんだ

紙をそんな悲惨な目に
合わせたくないから

一人鎌倉海岸の砂浜に
ウンコ自称詩を書いて
打ち寄せる波にかき消して
もらった方が
断然良いと思う

資源の無駄遣いにもならないし








自由詩 紙になった自称詩 Copyright 花形新次 2025-08-05 18:49:06
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