『天使突抜』
秋葉竹


『天使突抜』という地名を知った

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疲れられない朝に
桜の並木道を歩いている夢をみた

みおろすと川中の中洲で
ちいさな亀が岩を登ろうとしている

痛ましい鳴き声が私の目を覚ました
天井が高く白かった

休むこともできない休息を取ることが
背中を押すような強迫観念と想われ

光りかがやくむかしの想い出だけが
今朝を疲れさせずにいさせてくれる

高い高い山の上で大きな深呼吸をして
『天使突抜』をみおろす京の街白く

白く白く伝えられた導くものの言葉は
透明な夢を抱かせてくれるこんな朝でも

(今日こそいい日でありますように)
たまらなく心の真んなかで一番そう想う









自由詩 『天使突抜』 Copyright 秋葉竹 2025-08-05 07:12:01
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