『天使突抜』
秋葉竹
『天使突抜』という地名を知った
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疲れられない朝に
桜の並木道を歩いている夢をみた
みおろすと川中の中洲で
ちいさな亀が岩を登ろうとしている
痛ましい鳴き声が私の目を覚ました
天井が高く白かった
休むこともできない休息を取ることが
背中を押すような強迫観念と想われ
光りかがやくむかしの想い出だけが
今朝を疲れさせずにいさせてくれる
高い高い山の上で大きな深呼吸をして
『天使突抜』をみおろす京の街白く
白く白く伝えられた導くものの言葉は
透明な夢を抱かせてくれるこんな朝でも
(今日こそいい日でありますように)
たまらなく心の真んなかで一番そう想う