心のまなざし
乾 加津也

目を伏せて話しても
心のまなざしを感じる
そんな関係でいたいね


見るものすべてに傷つくから
いつしか伏目がちになって
あなたの視線は地を這って
たくさんの蓑をまとっているよう


あなたの顔を
上げてくれる人はいるかしら
あなたがどれほど涙を湛えていたとしても
あなたの 深く淀んだまなざしを
心の両手で 柔らかく包んであげる人は


信じるとか 裏切るとか
愛するとか 憎むとか
そんな 人臭くないところで
いつもあなたのそばにいる人を
あなたの心のまなざしで そっと感じていて


夜空がきれいよ
感じることは
美しいと 思えることよ


自由詩 心のまなざし Copyright 乾 加津也 2025-07-30 21:31:03
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