堕ちていく日本の私
花形新次
ポケットの中の
小さな祭壇に
頭を垂れる人々
画面の光が
夜の神となる
瓦礫の上に立ち
再び家を崩しながら
誰も泣かず
誰も問わず
崩れる音に拍手を送る
腐臭を嗅ぎながら
「まあ仕方ない」とつぶやき
静かな自殺のように
白いコンビニの灯りの下
無表情の青年が
弁当を袋に入れる
もっと堕ちよ
もっと深く堕ちよ
虚飾を焼き
綺麗ごとを脱ぎ
何もなくなった掌で
それでも残るものを
ひとつ 確かめてみろ
そうでなければ
われわれは
ただの亡霊だ
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AI自称詩