虫たちのざわめき
栗栖真理亜
星は堕ちた
泥濘のなかへ
月は嘲笑った
雲間に紛れて
冷たく光る涙は雨となって地上を濡らし
湿った風が哀しみを運ぶ
曇った煙を燻らせて
ざわめく影が暗く啼く頃
湿り気帯びた生暖かい風は
どこへ運ばれてゆくのだろうか
地中に眠る虫達の安らかな寝息を聞きながら
自由詩
虫たちのざわめき
Copyright
栗栖真理亜
2025-06-14 23:20:49
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