あなたは
短角牛

どうしてそんなに速く走れるの

私には出せないその加速度に 

憧れて うらやんで 熱狂し 嫉妬して

歩き出す 涙を流していても


どうしてそんなに深く理解わかるの

見る間にあらわになる事実のひだ

感嘆し 疑って 共鳴し 絶望して

せめて見晴らす 遠浅な私の世界


どうして笑っていられるの

私が見えなくなるほどの愛に

飢えて ひきつり 感じず うつむいて

畦に咲くカタバミのように 微笑み返す







自由詩 あなたは Copyright 短角牛 2025-06-07 09:09:06
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