感謝しかない
秋葉竹


 

素敵な時間を
ありがとうございます

ふるさとよりも暖かく
何種類もの海のうたが
一度に聴こえてくるような
初めの交響でした

いやなにも
心象風景を問うているわけではけしてなく
こぼれ落ちるほどの最後の一滴を
口を開けてぼんやりとみおろすよりほか
なすべきこととてなく

凄いものですね

なにかしらを残したいとは想う
味わった
肉の
骨の
髄の
味わいに
深く敬虔な感謝を込めて
なんとかなるように
生きて来た時間を振り返り
むかし知っていた絶望を
いまは絶望とは想わないことにも
感謝して
感謝を込めて
感謝をずっとつづけて
トリプルで大好きな三段重ねの夢の果てを
それは虹の風景として
みてみたいとは
想うのです
ずっとずっと
想うのです
ずっとずっと
好きでした

ラジオから聴こえくる
ライスシャワーの歌声が
なんだか心のことを正直な直線に戻すので
だから素直に
戻るのです

それも凄いものですね

まことに素敵な時間を
ほんとうにありがとうございました









自由詩 感謝しかない Copyright 秋葉竹 2025-05-14 20:00:25
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