我がままでなく
黒髪

自己の意識を抑制して
心が向かうべきところを
知らなくては
己の意識は
方向性を持つ
新しい真の考えに至るためには
我がままなんて言っちゃだめだ
竹のようにしぶとい根っこを張り巡らして
あちこちにはびこる
そんなんじゃだめなんだ
足るを知ること
自己抑制をきかさなければ
愛は相手を思うこと
でもそれだけじゃだめなんだ
川の水が流れるように
自然に美しい状態ができるような
潜在性を持っているのだから
思索の方向を見つけよう
いける方向を探さなければ

桜の花は無秩序に咲くのではない
咲くべきときを知り
いっときに咲く
そんな桜をみんなが愛する
自己抑制して
咲くべきときに咲くならば
皆があなたを愛するだろう
散らない花が美しいのではなく
いつか散るからこそ美しい
精神において自覚せよ
いつか散る身を
そう知ることで方向が分かる

時間の使い方を考えて
自らの生を
修行すること
あなたはそうすることで
もっと美しくなれる
心がほっとして
身体も大人しくなるだろう
悟りの美
掛け替えのない一輪の花
あなたはまだ咲いていないのかもしれない
でも我がままでなければ
きっとあなたらしい色で
この世に咲けるよ
泣いたことの経験は
あなたの水分を示している
澄んだ水が
あなたを助けてくれる

みんなが無軌道になる
みんなが悪いわけではなく
本当の価値に目覚める必要があった
夜と朝の境目を
朝と昼の境目を
身体は感じて訴える
自覚的であれよ

各時代の覚者が
己の抑制を悟る
歌にして届けてくれた
強い強いロックンローラー
本当のステージに立って
ナイトショウを見せてくれ

時代は暮れかかる
だけれども
過去から未来へということに
混乱が生じなければ
また真の価値が生まれる
退廃しているのは社会のせいであって
ほとんどの人は気づいている
新しい光に
時代が照らされたら
みんながきっと
本当の価値を歩ける
過去と現在と未来との
美しいタペストリーを完成させたなら
人はあなたを見つめて
ため息を漏らすだろう
なんて美しい人なんだろうと


自由詩 我がままでなく Copyright 黒髪 2025-05-08 11:49:23
notebook Home