ロータスフラワー
ひだかたけし

白髪の上から浮き立ち
羽ばたき飛び立つ
光の蝶たちの群れ
苦痛に苦悩に鈴の音鳴らし
生あることを祝福しながら

雪峰の高みの白銀の響と
光に織り込まれる身を
そのままそのままに
虹彩の濃淡千変万化
過去未来を行き来し
この今へと集め続ける
束ね続ける触角の囁きの
艶めく時流に没しまた現れ
融通無碍に破滅破壊を織り込み
創出される宇宙の周縁に揺れ踊り

生を死を貫き時の広がり幾重にも帯び

白髪の頂きから飛び立ち続ける
羽ばたく光の蝶たちの
円環なすその軌跡
いつ知れず大きく
より大きくなりながら
今に墳墓の周り取り巻き

巻いて頂き舞いて 、

刻み込まれた世界の記憶 回収し

生み出された折より多くのもの返して還して



自由詩 ロータスフラワー Copyright ひだかたけし 2025-05-04 18:59:46
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