硝子のパズル
栗栖真理亜

硝子の欠片ひとつひとつ拾っても粉々に砕けたパズルは元に戻らない

壊れた絆
傷痕に吹きつける風
虚しさが胸に込みあげる

精神(こころ)の弱さが僕を責めるから
うなだれるキモチが不安を掻きたて涙を流す

暗闇が追いかけては僕を飲み込む刹那に視えるものは一体なに?
深淵に墜ちた先に安堵のユメを感じるよ

それはきっと幻
耐え切れぬ苦痛が一時の快楽に見せ付けたウソ
血まみれの手のひらが拡げた僕の人生は
ずっと光なき道を目指して歩き続けるだろう

それが僕に科された背負うべき十字架
断ち切られる事なき運命の楔

いつか硝子のパズルも哀しみの作用で溶けてなくなるだろう


自由詩 硝子のパズル Copyright 栗栖真理亜 2025-05-03 13:26:33
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