多様性ブルー
ぱるむ

わたしが 一通り
手軽な
エクスタシーを
終えたあと 

急に腹がへったので

回転寿司屋で真剣に
レーンと向き合ってみた。
『こりゃ、多様だわ』

とても、 覚えきれないほどの メニュー、
たとえば
『す巻きにして海に沈めるぞ』
などがあり 
クルクル 楽しそうに 回る人らを
眺めている。

『アセクシャルってなんだ』 と
先ほど父に
聞かれたばかりの質問を
エンガワに投げ掛けて、

『わたしがアセクシャルですよ』 と
隣のたまごに虚をつかれてしまった。

父にはたまごを二十貫買っていくことにした。


自由詩 多様性ブルー Copyright ぱるむ 2025-05-03 03:02:04
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