光の在り処
栗栖真理亜
温かな光りのなかで
僕は涙の雨を降らす
柔らかな幻が僕を包むから
差し出された手のひらも
闇に包まれる
もう夢見る刻(とき)は過ぎて
虹色の夢が
微妙な翳を揺らしている
ジワリと拡がる胸の傷みも
微かな熱を帯びて
僕の瞼を熱く濡らすよ
ねぇ、
黒く垂れ込めた雲の隙間から
偽りの涙を流す
光りの在り処を教えて
もしも、
哀しみのその先にある未来も
希望に変わるなら
明日へと繋ぐ足音を聞かせて欲しい
自由詩
光の在り処
Copyright
栗栖真理亜
2025-05-02 08:38:29
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