君を思ふ
完食
幼い頃見た空色は、濁りの青になった
僕らが居た空地は、駐車場になってた
窓をのぞく景色は、灰色の建造ばかり
背伸びし手を伸ばした、あの母の頭は
地上160.12cm見下ろせる高さになった
硬くしっかりとしてた、あの父の手は
今サラリと僕の手を落ちる灰となった
美しく感じたものもいずれ劣っていく
願い続けた夢も存在価値を失っていく
君を思うこの気持ちもそして消えてく
君を愛おしいと思うこの思い消える前
君が美しいと言った街が変わるその前
十五になったら君の街へ行こうと思う
僕が、君を愛している。
気持ち忘れるその前に。