私の夜
秋葉竹
夜に溺れないように
アスファルトを砕く勢いで
懸命に
駆けた
『オレは
夜など駆けない
幸せな未来に賭けるだけさ』
と嘯いた
奴の眼差しはすこしシンとして
私は
『私の夜』を
楽しむように
懐かしむように
粉々になるまで
砕いて行った
砕いて回った
『私の夜』は
すこしだけゆっくりと
回ってくれているようだった
自由詩
私の夜
Copyright
秋葉竹
2025-04-26 07:14:02