何がいけなかったのだろうか
花形新次
底なしの不安が
襲いかかる
もう自分には
何も残っていない
ただ今まで犯してきた
ぼんやりとした罪の報いを
受けるためだけに
生き続けるのだ
四月になれば
暖かくなれば
凍てついた神経も
緩やかに溶け出すと
思えたのは
もう遥か昔のこと
今では
眠りにつくことも
許されずに
夜が明けるまで
こうして
ロッキングチェアに
揺られながら
ずっと考えている
一体何がいけなかったのだろう
自由詩
何がいけなかったのだろうか
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花形新次
2025-04-06 02:36:03