sunrise

水平線の上には分厚い雲
今日も太陽は見えない
諦めて踵を返そうとした時
雲が裂けてオレンジ色の光が
長刀のごとく海上に切り込みを入れる
強い光でありながら
儚く刹那の懐かしい夢のよう
雲が再び光を遮った
見えなくても
雲の向こうで昇っている
寄せる波の泡を見つめたら
脳裏に残された
砕けた長刀の欠片が煌めく


自由詩 sunrise Copyright  2025-03-06 18:41:54
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