とらわれ。
海
ユスリカが進行方向に
いくつも柱状の群れをなしている
どうして顔の高さにあるのか
群れに顔を突っ込む度に
うえっうえっと言いながら
手ではらうも少しも散らない
足元は泥濘んで汚れていく靴
殺虫剤を火炎放射器の如く
撒き散らして一掃する夢想
虫唾が大暴走
ユスリカがいなくなっても
うえっうえっと言い続けた
自由詩
とらわれ。
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海
2025-02-25 18:47:34