迷宮(ラビリンス)
栗栖真理亜

偽りの愛の炎のなか身を焦がす
「さびしくないさ」とつぶやきながら

まるでアルコールランプのよう 
冷たいガラスの中で立つ火の柱

いつまで燃え続けているのだろう
ふっと息をふきつければ消えてしまうのに

まるで道化師だね
何も知らずにおどり続けるだなんて

これが愛だなんて本気で思っちゃいないだろうね?

さあ、君も踊ろう 
夢遊病者のように

どんなまやかしもバラ色に見えるよ
夢見る乙女のように幻を見よう

愛が壊れても君はキズつかない 
新しい恋の予感

君はまたまやかしの愛を見つけ追い続ける
これは幻だということをすっかり頭から拭い去って

哀しみも痛みもおとずれることはないさ
永遠の愛の予感


自由詩 迷宮(ラビリンス) Copyright 栗栖真理亜 2025-02-20 00:11:24
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