詩想、待つ。
ひだかたけし

待つということ、
時は満月過ぎて
下弦へと欠け始め
なお待つという行為
愛すること 、

待たれるもの待つのではなく
ただ、待つことを愛する

このあらゆる意味の剥離した世界で
それが自由に意志された行為ならば

ただ生きる 、

奇跡として昇った今朝の太陽に
燃え輝く黄金とその輪郭を見極め
自らの内に生きて居る宇宙の光の充実
脈打つ思考力動、直観し体験しつつ

待つということ、
浜辺に一輪の花を
砂漠に匂い立つ薔薇を
無意味の横溢から嗅ぎ分け

生きるという待つ行為
愛するひとりの意志と化し 、
待つ。





自由詩 詩想、待つ。 Copyright ひだかたけし 2025-02-15 18:24:53
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