プレアデス
あまね
あなたにとってのひと刹那が
わたしにとっての100光年かもしれません
わたしの声がとどいていますか
あなたの風景の一小節として
夜はきらいです
たくさんのことを思いだすから
恥ずかしくて
悔しくて
憎らしくて
泣きたいのに泣けないから
空にあなたを探します
ねえ
聞こえていますか
あなたにとっての100光年が
わたしにとってのひと刹那であるように
後悔と嘘が入り混じった
わたしの歌は聞こえていますか
あなたの鼓動はわたしの呼吸
横たわる静けさに耽る
ちいさな午睡のひとときを
引きちぎっていくのはわたしという
けだもの
仰ぎ見る空は今日もかなしいくらい青くて
見えるはずもないあなたの姿を求めて
途切れ途切れの飛行機雲みたいに
わたしは歌うのをやめないのです