雨の人
リィ
雨の日に傘を差すのは勿体ない気がして
そのまま雨に濡れながら歩いていた
雨はシャワーよりも冷たく
悲しくないのに何だか泣きたくなる
無数の水が私を重たくして歩幅を狭めているよ
道行く人が傘もささずに雨に濡れている私を
不思議そうに見ている
手に持ってる傘を差せば濡れずに
済んだのにと思うのだろうか
雨に濡れた自分は人から何に見えるだろうか
雨に濡れた瞳は全てが滲んで見える
そこに人なんていなかった
自由詩
雨の人
Copyright
リィ
2025-02-09 16:31:32