echo
mizunomadoka
少女が石を拾う
気まぐれの戦利品じゃないことは
知ってる
ループが繰り返しではなく
死と再生の渦であることも
かつて人類の到達点は
地球を太陽にすることだった
あらゆるものの核分裂
そして融合
それでも終点は遥か遠く
また始原に戻される
全てのものは置換可能で
忘れることが唯一
旅を降りる方法だった
でも、
この石を投げた最後の一人が
溶けて消える未来を
私は良しとしない
少女は雨の中駆け出す
夜弦の星座の永遠の森で
浮かぶ思慕を集めていた
少年が空を見上げる
「ジャッカル?」