パラレル
栗栖真理亜

喫茶店の硝子張りの扉
目を向けると額縁のように切り取られた風景
風に揺れ、囁く街路樹
此方側見て往き過ぎる白い傘を差したご婦人
足早に走り去る車体は白く光り眩しささえ感じる

忙しく流れゆく時間とゆっくり立止まる時間交差して
店先の扉のベルだけがチリンチリンと鳴る


自由詩 パラレル Copyright 栗栖真理亜 2025-02-03 20:17:39
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