存在理由
栗栖真理亜

あなたの感性はわからない
抽象的過ぎて理解し難いと云われれば
そうですか
それならそれでいいですと答えざるおえなくなり扉を閉めた
鍵だけはかけずに

自然と生まれ出ずる言葉は四方八方に飛び散った
伝えたい意思は遮断されてあとはただ只の空白の時間

灰色に染まれよ、空
呪詛に近い言葉を込めて見つめた先は雨で濡れそぼつ緑陽
垂れ下がる雫は少しだけきらりと白く矢を放った


自由詩 存在理由 Copyright 栗栖真理亜 2025-02-03 20:12:57
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