詩想、浜辺にて
ひだかたけし
灰白のコンクリート剥き出し
絶えざる空爆に崩れ落ち
ひたひたと歩み入る
自らの内部の裸形の現に
善きもの美しきもの
霊性の花束を
自らの意志を以て投げ入れんと
破水し獣声荒れ狂う乱打の水際から 、
一度剥き出しの廃墟とされた
この浜辺に打ち上げられ
無意味から立ち上がる
意味の生動を
絶えず体験し
生き抜けば 、
自らの思考の内に
草笛の響き光り放ち
、
「しこうによって
うちゅうのしょじしょうのながれに
ごういつするのを
わたしはかんじる」*
*ルドルフ・シュタイナー『霊界の境域』より
作者に依り全てひらがなへ変換し引用