火曜日の護摩
海
火をおこし護摩木が焚べられる
般若心経が唱えられ
炎が燃え盛るにつれて読経は速くなる
一緒に唱えていると
息継ぎをするのが難しい
滑らかに歌うような僧侶は
どうやって息継ぎをしているのだろう
息継ぎ場所を探すも
中途半端なところで息切れしてしまう
なんとか置いていかれぬように
途切れ途切れで追いかける
炎はどんどん上に伸びていき
声をそこへ載せて加速していくと
護摩木の願いは炎に託され
気づけば息継ぎという課題のみと向き合っていた
自由詩
火曜日の護摩
Copyright
海
2025-01-28 18:46:43