今宵、魂のいとなみ
ひだかたけし
夜闇の来て
時がしずまる頃
翼をひろげ
今にも飛び立とうとする
あの自由の羽ばたき
聴こえて来る
金星も木星もオリオンも
天空に輝き放ち火花散らし
思考意志の生動浮き彫りに
ぐるりと半円描き廻る廻る
眩暈するよなこの視界に
突き落とされいく感覚
自分が限りなく注ぎ込まれ
私が宇宙の中で思考し直観し
宇宙が私の中で思考し直観し
この上なき自由の羽ばたき響かせて
巻き込み巻き込まれるエーテルの
生命の鼓動のこよなき一瞬
肉の魂の痛み始動する手前にて
時の静かさ魂の私の
思考意志と云う営みに
急斜面を滑り落ち
あそこでここで
こなたかなたで
自らを担う肉体壊されながら
バウンドし反り返る光景
自らの視界に明晰に獲得する
今宵夜更け過ぎ
激痛の最中に
また断崖の手前に立ち
私は自らの魂の内に
自己を自ら創出する
巨大な静かさ霊性を
飾る花束を握り締める
魂の最奥の芳しきいとなみを