はなうた
そらの珊瑚

浅い春が来て
きみの肩先から
ふたばが芽吹く

冬の熱量が
熱ければ熱かったほど それは
あどけなく
ふるふる
ほころぶ

目をはなしたすきに
ひとひらの蝶になって
とびたった
空は曇天
春のさよならは
花を咲かせない

人のなかに羽があって
羽のなかにうた、がいて


自由詩 はなうた Copyright そらの珊瑚 2025-01-20 12:44:06
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