スピカ

雪降る寒さに紛れて
一緒のポケットに手を入れて歩いた
絡まる指が僕に歩く勇気をくれた

ずっと一緒にいられると思っていた
けれどいつの間にか
同じ空の下で違う星を見ていた

春の大三角形が見える頃には
君は僕と違う道を歩いて
遠くで輝いているんだろう

まだ今はここにいる
この時間を止めてしまいたくて
強く抱きしめた温もり


自由詩 スピカ Copyright  2025-01-19 19:04:58
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