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足立らどみ
片方の蹄鉄を無くして
雪質の異なる地を疾る
御者の視界を曇らす
涙は凍りついてしまった
何処へ向かうと問う声は
風切り音に消されて宙に舞い
遠くの街の相棒よ
同じ暗い空を見ているか
朝は誰にも届くのだから
この戦いが終わりまでは
新たな命を守るために
光の綱を握り続けて
ひとりの痛みも共にあると
君の声が風になるときまで
自由詩
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足立らどみ
2025-01-10 22:14:48
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