追憶
レタス

愛の欠片が粉になり
冷たい風に飛ばされ
寒空に消えてゆく

残ったものはセピア色の影となり
再び戻ることはない
かすれたフィルムがカラカラ回り
観客はぼく独りだけだった
楽しかったこと
辛かったこと
青い涙が頬を伝い流れ
おかしな場面では
クツクツと腹を抱え嗚咽おえつした

きみと暮らした日々が飛んでゆく




自由詩 追憶 Copyright レタス 2025-01-10 21:05:58
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