ほしのしずく
らりるれろ。
この星の芝生のうえで何者でもなくなってみよう
くさくさとした大地のうえで名もなき草は あらず
かといって宇宙は広すぎて
わたしはついにスプーンがもてなくなった
みなキャッチボールをする為だけに親子だった
わたしはそれがかなしくてたまらない
氷は炎とつがいで それも血管すら繋がれていたから
芝生よ きみが朝に差し出す雫の星にわたしは住みたい
わたしのよどみに名がつくまえに
点滅するヒーローの最果てがみたい
ほらだれかが呼ぶ声がする
こうして僕は重石になってゆく
何者でもなくなれるとしたなら
なんのやくにもたたぬいのちになれたら