冬のうた
よるもと
こごえがちの小鳥
手のひらから雪のかけらひらめく
みずうみの果て 赤くしもやけた薬指から結晶化していく蜘蛛の巣をはる
ほんとうのことはどこからわきでてくるのかわからないので何も信じられない
ほんとうのことはかなり昔のジュークボックスにほこりをかぶって眠る
手も足もかたくてどこもひっぱれない
かおの堅さは注射をうってもだめ
丁寧にまゆを描くしぐさの その線の 線を引くしぐさの
しろい肌、フアンデイションでぬりかためたわたしの
空虚たる所以でもある
ほら手をとって123
ステップを始めなければこのつめたい空気のなかでは
地球も止まってしまうね
呼気が飛んでってしまえばそれはもうほんとうに終わり
空気に整列されるまえに線のようなもの紡がなければならない
まず火を焚いて
ぶつかるもの同士の情熱を思い出させなければならない
ここにいてはだめだ
暖炉を跳ねる雪だるま
ころがるシュガー・パンケーキ・ボーイ戻っておいで
子どものまま大人になってしまったのでした:エンディングをゆるせ
運河をひく獣たちもみんなみんなわたしのもとにかえっておいで
冬はいつでもカタいから仕方ないから
こすれて大爆発
みんなもっと喧嘩しなよ発火してルビーの角から
この味気ない大地を突き刺す痛みを与えて
大騒ぎしよう子どもたち
この世界はみんなきみたちのためにある
電飾も年中つけよう
赤い火はぜんぶをあばく ぜんぶを攻撃するいろよ
とうめいな赤をするどく輝かせて日の光にあてて
ほんとうのことを教えてもらおうじゃないの
雪原は暗く広がる
足跡がえんえんとつづくツルハシの行進、氷の湖みんなで削れ
エイ・クワララン・クァイイー・シーィィン!
エイ・クワララン・クァイイー・シーィィン!
突発的な攻撃でいいから
風をふりきりふりかぶろう
エイ! シー、
ぜんぶをけずってあたためよう水に溶かそう
ほんとうのこと溶かそうこのまま
サークルで火をあたためよう乗りきろう秘密の
秘密主義の冬のりきって春に住むこと頭の片隅にあるだろう、