うつろう
よるもと
うつろいゆく日々の向こうに明日があるとは限らない
さまよい経る向こう見ずさも、なまなましさの遠いみらい
わたしはこんなにも
存在しているのに
遠い星々を掴めたことがない
かすかに聞こえる喉笛も
あれは幻覚だと
思えたことがない
それだそれだ、放出して
うちがわに向くものなどすべて放り去ってしまってもいい
ぜんぶぜんぶ 大好きな世界のための
まばゆい外側のみんなのための
わたしのうた
ひびく太鼓の音も、大滝のごうごう
すてばちな指先にさえあまねく光が宿っている、かかげれば輝く
目覚まし時計のなりやまない朝は、先達をひっぱってくる天使のゆめ
その乗っかりきれないきみのたましいもいつかどこかで
きっと会える信じている
電車のおともひびくひびく、我よ我よとかなでる
川からは水のしずくが一つ、ぽたんと落ち
自ずから手をくださないまでも、愛を届けたいと思っている
奥底になにもない
枯渇している夜を悩まなくてもいい
それらはすべて地球が代わりにやってくれている
そこにいるだけで輝く、あなたの軸が恋しい
とても美しい
みちしるべ、どうか絶やさないでほしい
めぐりめぐる、めまぐるしい日常のなかに
あなたたちの痕跡がはっきりとある、
うつしだして溶ける
悲しみの糧も、きっとどこか遠い泉からやってきていて
いつでもわたしを悲しくさせているのだな