めざめるすこしまえの本当
そらの珊瑚
虹の国
ヒバリは高く飛び
庭で虹を作って
笑いあったひかりの季節は過ぎた
あの虹は
偽物だったのかもしれないし
本物だったのかもしれない
空に虹が架かるたび
そこへ行ける気がして
雨の残り香がして
人は
やっぱり哀しい
生きたり
死んだり
はつ夢
熊と将棋を指した
タイマン相撲では負けたけれど
将棋では負けないよ、と
意気込んでみたものの
意外と強かった
器用で無表情でぬかりなかった
冬眠しない熊はたぶん
とても腹ペコなのだ
盤上をわたる熊の鼻息
負けるかもしれない
こだまとまだこ
(とか言ってるばあいではない)