星の散歩道
リリー



 闇夜に見上げる一等星
 きみと視線を交えるひととき
 さよなら と揺れながら
 囁いた星影は
 都会の崖にそっと咲く
 冬の菫
 童女の様な微笑みが
 また逢える日を約束してくれる

 夜露の染みわたる
 鈍色の舗道
 電線が夜陰に消えて
 タワーマンションの窓灯りは
 貝殻の息づく深海を、思わせる


自由詩 星の散歩道 Copyright リリー 2024-12-24 11:54:40
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